
シンチャオ♪
OCAの農園に来た人は、よく「ここは農園というより、まるで森ですね!」と驚かれます。一般的な農場のように、同じ種類の木が整然と並んでいる風景とは少し違うからです。私たちは「アグロフォレストリー」という、森を再生しながら農業を行う手法を大切にしています。
カカオの木は、実は直射日光が苦手な「半陰樹」という性質を持っています。そのため、OCAの農園ではカカオの隣に背の高いバナナやヤシの木、果樹などを一緒に植えています。これらは「シェードツリー(日除けの木)」と呼ばれ、カカオに心地よい木陰を作ってくれる大切なパートナーです。
この「混ぜて植える」ことには、日除け以外にも大きな意味があります。異なる種類の植物が混ざり合うことで、特定の害虫が大量発生するのを防ぎ、多様な生物が住み着く豊かな生態系が作られます。バナナの葉が落ちて腐葉土になり、他の木の根が土壌を豊かにする。まさに、森の自浄作用を農園の中に再現しているのです。
この多様性こそが、カカオの味に「奥行き」を与えてくれます。単一栽培で作られたカカオにはない、その土地の個性が混ざり合った複雑なアロマ。それは、森のような環境で育ったからこそ得られるギフトです。
私はよく農園の中で立ち止まり、風の音や鳥の声を聞きます。いろいろな命が混ざり合って、お互いに助け合って生きている。その調和こそが、OCAが目指す「持続可能な農業」の姿です。効率を優先して森を切り拓くのではなく、森と共に生き、森から恵みを分けてもらう。
そんな「森のチョコレート」ができるまでの背景を、ぜひ想像しながら味わってみてください。一枚のチョコの中に、ベトナムの豊かな森の景色が広がっているはずです。


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